こんにちは。
香芝:Tri整体院より
津守辰哉です。
今日はぎっくり腰や単なる腰痛などと
勘違いされやすい尿路結石症についてです。
■尿路結石症:Urolithiasis
尿路(腎臓→尿管→膀胱→尿道の一連の経路のこと)
その狭いところに結石が詰まり尿の流れを阻害し痛みが起きます。
背中からわき腹、下腹部へと痛みが広がることが多く、
突然の痛みで救急搬送されることもあります。
尿路の粘膜が結石により傷付いた場合血尿を伴うこともあり、
感染結石による尿流障害により
高熱を伴う腎盂腎炎(腎臓の感染性炎症)を引き起こし
敗血症(血液中に細菌が入り込み増殖してしまうこと)により
多臓器不全(生命維持に必要な複数の内臓が働かなくなること)
を引き起こします。
結石ができる部分により名前が変わります。
■尿路結石の種類
□上部尿管結石(腎結石:尿管結石)
□下部尿管結石(膀胱結石:尿道結石)
腎結石と尿管結石による突然の腰痛発作で
救急患者として病院に含まれるケースが多い。
■尿路結石の成分
カルシウムによる結石が多く
リン酸マグネシウムアンモニウム結石
尿酸結石、シスチン結石
■尿路結石を引き起こすリスクのもの
食事性
- 水分摂取不足
- 塩分過剰
- 高たんぱく食
- 低カルシウム食
内科疾患
- 痛風
- 肥満
- 尿細管性アシドーシス
- サルコイドーシス
- 副甲状腺機能亢進症
- 糖尿病
遺伝性
- 多発性嚢胞腎
- シスチン尿症
■尿路結石の対処
初期は腰痛などがきつく身もだえするほど
まずは抗炎症剤や鎮痛薬で腰痛などを抑えなければなりません。
1センチ以上の尿路結石なら体外衝撃波結石破砕術という
超音波みたいなもので結石を破壊し
小さくなった破片を尿により自然拝石させます。
5ミリ以下の尿路結石なら1か月以内に
自然に尿と一緒に出ていくことが多いです(25~46%)
あまりに月日がかかったり
細菌感染による腎盂腎炎で発熱伴ったり
体勢を変えても痛みが和らぐことのない
腰痛発作を繰り返す場合は
体外衝撃波結石破砕術によって
尿路結石を砕きます。
ぎっくり腰や腰痛との違い
尿路結石とぎっくり腰の見分け方です。
どちらも激しい腰痛に悩まされますが、
まずぎっくり腰の場合は
起き上がる時、身体を曲げた時、振り返る時など
姿勢を変える動作の瞬間に激しい腰痛が走ります。
尿路結石の場合は
どの姿勢でも腰痛が変わらず
血尿や高熱を伴うことがあります。
尿路結石の場合、
整体院や整骨院などでは対処できませんので
血尿や高熱を伴い姿勢を変えても変わらない腰痛があれば
泌尿器科に行くか119番に連絡しましょう。
ちなみにとある女性の患者さんが
人生の中で痛かったものランキングとして
- 出産
- 尿路結石
- ぎっくり腰
を上げています。
おそらく尿路結石は尋常じゃない痛みですので
自分で運転して病院に行くより救急車を呼ぶ方が
事故のリスクが減りますので遠慮なく119番しましょう。
皆さん腰痛やぎっくり腰はもちろんですが
尿路結石には気を付けて
塩分過剰摂取を控え
水分補給をしっかり行いましょう!
目安は2ℓの水分摂取です。
緑茶や紅茶などはシュウ酸という
カルシウム結石になる成分が含まれているので
純粋な水が望ましいですよ。
以上、香芝:Tri整体院より
津守がお送りしました。